「直角三角形の斜辺を、計算によって求める」 第十回 三角形や長方形を組み合わせた図形の面積

単元

直角三角形の斜辺を、計算によって求める

本時の題材

三角形や長方形を組み合わせた図形の面積

ねらい(この授業で伝えるべき一つのこと)

面積を求めるためには、辺の長さが必要であることを理解する

■"ねらい"の設定理由■

これまでは、問題の中に「タテ」や「ヨコ」、「高さ」など、面積を求めるために必要な辺の長さが提示されている問題ばかりを扱ってきた。が、直角三角形の斜辺を計算によって求める際には、与えられている辺の長さから、求めたい図形の辺の長さを計算し、面積を求めていかなければいけないので、そこにつながるよう、今回のねらいを設定した。

「答えを求めるためには、何が必要か?」考えることは、とても大事な思考の流れであるので、そこを強調し、意識づけるためのねらいでもある。

メインとなる問題

辺の長さを導き、面積を求める問題

メイン問題の設定理由■

”ねらい”の達成のために、面積を求めるために必要な部分の長さが与えられていない問題をメインに。

そこに至るまでに、まずは辺の長さが与えられている長方形や平行四辺形、三角形の面積を求める基本問題をする。その際に、不必要な部分の長さも与えておき、再度「底辺」や「高さ」という語句の確認をし、図形の中でどの部分の長さが必要かを確認する。その後、メインの問題へ。

授業の板書と流れ

・あいさつ、5分間の計算 [13:30]

あいさつで授業が始まることを意識づける。

計算は集中させる。

・面積の公式、軽い復習 [13:35]

長方形、平行四辺形、三角形の面積の公式を質問し、答えが出た後、それぞれの図と公式を書いた画用紙を黒板に貼ったままにしておく。

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・基本問題演習→答え合わせ [13:50]

各辺の長さが与えられている、長方形、平行四辺形、三角形の面積の問題(必要でない部分の長さも与えられている)のプリントを配布し、各自取り組ませる。

机間巡視し、適宜個別に解説。その際、「どの図形か?公式は?どの部分の長さが必要?」かを問うことで、答えへと導いていく。

解くのが早い生徒に対しては、別途1枚プリントを用意しておく。

答え合わせの際、「どの図形か?公式は?どの部分の長さが必要?」を問い、確認させる。

・辺の長さを導き、求める問題 [14:00]

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「どうやって求めよう?」「どんな図形がある?」「どこの長さが必要?」

三角形と長方形が合わさった図形であること、それぞれ求めて足し合わせれば全体の面積が出ることを確認。

長方形の面積ではタテとヨコが、三角形の面積では底辺と高さが必要であることを確認し、それらを求める。

それぞれ計算し、足し合わせる。

板書計画

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・辺の長さを導き、求める問題演習 [14:17]

辺の長さを導き、面積を求める問題の演習プリントを配布、各自取り組ませる。

机間巡視し、適宜個別に解説。その際、上記三つ「どうやって求めよう?」「どんな図形がある?」「どこの長さが必要?」を問いかけ、意識づけ。

解くのが早い生徒に対しては、さらにいろんな図形の面積の問題を配る。

答え合わせをする。その際、「どんな図形がある?」「どこの長さが必要?」を問い、答えさせ、存在する図形を明確にし、必要な辺を明らかにする。

・まとめ、あいさつ [14:20]

「どんな図形があるのか?その図形の面積を求めるためには、どこの長さが必要か?」に注目していくことが必要であることを振り返る。

振り返り

■今回の評価できる点は?■

演習を多く取り入れてたのはよかったんかも。解ける演習を盛り込んでれば、みんな集中して取り組むことができる。

■今回の改善点は?■

基本の次の問題のチョイスがミスったね。このクラスでは、基本の形の次は、基本の形どうしを組み合わせた問題へ、その次に今日の「辺の長さを導き、面積を求める問題」をもってくるべきやった。一つステップを飛ばしたがために、大半がポカーンとする授業になってしもうた。

◆今回の「教訓」◆

スモールステップで、少しずつ着実に理解させていく進め方のほうが、手が止まる子が少なくていい。既知を未知につなげるような、つながるような、課題設定が大切。

使用プリント

20151203_面積を求める演習.pdf